こんにちはエヌヒロです。今回は若者の仕事についてお話ししていきます。
私は現在キャリアコンサルタントとして、若者の就職支援やキャリア形成を仕事としています。今年の就職は新型コロナウイルスの蔓延というイレギュラーな出来事ため彼らは不運に見舞われています。
しかし近年良く言われる「売り手市場」「人手不足」のなかで昔では考えられないくらい求人が多いという現状は大きくは変わっていません。
その求人数の多さが原因かは不明ですが、就職はしたものの早期に退職してしまう若者が増えているという現実を数多く目の当たりにしています。
今回はそんな早期退職してしまった若者たちへ私からエールを込めて、これから先の就職についてお話ししていこうと思います。
今回の記事はこんな人のお役に立ちます。
- 第2新卒の人
- 既卒者で定職に就いていない人
- フリーターの人
- 引きこもっている人
- 定職に就いておらず定期収入の無い人
こんな人はこの記事を読んで参考にして下さい。
※ 今回の記事は基本的に20代(18~30歳未満)を対象としています。
会社を辞める若者たち
私は就職のことで学生や若者たちから良く相談を受けています。最近多い相談が「自分が何をしたいのか、何に向いているのか分からない」といったものです。
でもハッキリ言って今の学校教育の中で彼・彼女らのそういった悩みに明確な答えを出せる人材はいないのが現状です。
最近でこそ私と同じキャリアコンサルタントや民間企業の経験者を人材として取り入れる動きがみられますがまだまだ十分とは言い難いのが現実です。
そういうこともあってここ数年若者(高卒・大卒)の就職後3年以内の離職率は高止まりしている状態です(大卒32%、高卒39.2%)。
なぜ若者は会社を辞めてしまうのか?。内閣府発表の調査報告では「仕事が自分に合わなかったため」という理由が第1位となっています。
このように「売り手市場」「人手不足」の現状で求人は多くあっても「マッチング」がうまくいっておらず、入社した新人が定着しないという問題が発生しているのです。
その後若者たちは、アルバイトや短期的な仕事を転々としフリーターになり自分の潜在能力を開花させないまま就職を諦めてしまう負のサイクルに陥ってしまいがちになります。
こういった現実は若者サイドも企業サイドも不幸を招きます。何とかしなければ日本の大きな損失になってしまいます。
私はこれまで
このような記事で若者の就職が抱える問題点を「学生サイド」や「企業サイド」それぞれ視点で記事を書いてきました。
そして今回は就職についてのメッセージを込めて、当事者である若者に向けて記事を書いていこうと思っています。
会社を辞める理由
前項で紹介した内閣府の調査結果で離職理由を深掘りしてみます。
離職理由の上位の5つです。
- 仕事が自分に合わなかったため
- 人間関係がよくなかったため
- 労働時間、休日、休暇の条件がよくなかったため
- 賃金がよくなかったため
- ノルマや責任が重すぎたため
若者の皆さんどうですか?。心当たりはありますか?。
どの理由も分かるような気がします。でも事前にその企業のことをもっと知ることができたのではないかという気もしています。人間関係は分かりませんね。
これがミスマッチと言ってしまえばそれまでなんですが、私のところに相談に来る若者たちの行動を見ていると、あまりにも衝動的な判断が多いように思えたりもします。
もうちょっと冷静に考えられなかったの?・・・なんて思ったりもしてます。
その他の調査結果も見ていきます。
「仕事を選択する際に重要視する観点」の「とても重要、まあ重要」の合計を見ると
- 安定して長く続けられること
- 収入が多いこと
- 自分のやりたいことができること
- 福利厚生が充実していること
- 自由な時間が多いこと
上位の5つはこうなっています。
こうして見ると若者の皆さんも「安定」を持てめていることが良く分かります。仕事に対しても真面目に考えているように思えます。
しかし現実的には大卒32%、高卒39.2%という高い(?)離職率になっている現状があるわけです。じゃーどうして辞めてしまうのか・・・?。
私は「現実とのギャップ」ではないかと思うんです。
新人が入社して職場になじんで一人前になっていく過程に問題があるように思います。この過程のことを「組織社会化」っていうんですが、そこがうまくいっていない。
組織社会化についての深掘りは今後に回しますが、とにかく辞めてしまった若者は次の仕事を考えなければならない・・・次項からその考え方を見ていきたいともいます。
チャンスはまだある
仕事を早期に辞めてしまった若者たちに私が言いたいのは「会社を辞めてもチャンスはまだある」ということです。
全然問題ないです!。まだまだ成長の途中です。どうにでもなるんです。
長い人生を生きていく間には色んなことがあります。成功もあれば失敗もあるでしょう。実際あなたが「失敗だ」と思っていることは本当に失敗なのでしょうか?。
今回でいくと「早期の離職」がそれにあたるのかもそれませんが、それが「失敗」にあたるかの判断は微妙です。本当に。
だって見方を変えれば「あなたは決断力がある!」という言い方もできるんですから。また仮にそれが「失敗」だったとしても、そこから多くのことを学ぶことができます。
失敗せず成功を続けてきた人には絶対分からない重要なことを学んだはずなのです(成功し続ける人なんていませんよ!必ずその過程で失敗を経験しています)。
そしてその失敗は必ず今後に活きてきます。会社は辞めましたが行動することさえ止めなければ、その失敗は必ずあなたにプラスの作用をもたらすはずです。
今あなたに必要なのは行動することです。ここでの行動とは「就職活動」をすることに他なりません。
不安や色んな思いもあるでしょう。でも行動(就職活動)し結果(就職する)を出すことで「いい経験だった」と言える時が必ず来るはずです。
さー気持ちを切り替えて行動しましょう!。次項からその行動(就職活動)・・・「どうやって仕事を見つけるか」について見ていきたいと思います。
ちなみに見方を変えることを「リフレーミング」と言います。リフレーミングに興味のある方は、これまでに記事にしていますので是非読んでみて下さい。
転職・就職する方法
それではどうやって会社を見つけていくかを説明していきます。今あなたがどんな立場なのかはあまり関係ありません。
例えば
- 第2新卒
- 既卒者
- フリーター
- 一般的に「ニート」や「引きこもり」と言われている人
- 上記に含まれないが安定収入の無い若者
あなたが今どんな立場なのかは関係ありません。大切なのは行動を起こすことです。
それでは仕事を探す方法を順を追ってみていきたいと思います。
ハローワークを利用する
就職で真っ先に思いつくのはやはりハローワークです。
ハローワークは若者向けに「わかものハローワーク」「わかもの支援コーナー(支援窓口)」として無料で就職相談を受け付けています。
主な支援メニューとして
- 初回利用時のプレ相談の実施、担当者制によるマンツーマンでの個別支援
- 正社員就職に向けた就職プランの作成、職業相談、職業紹介
- 正社員就職に向けたセミナー、グループワーク等の実施
- 就職後の定着支援の実施
こんな手厚い支援を行っているんですね。是非検討したい相談先ですね。
ハローワークは全国各地にあり誰でも無料で利用できます。困ったことがあれば一度は相談する価値のある就職相談先だと思います。
詳しくはこちらとこちらをご覧下さい。
ジョブカフェに相談する
皆さんはジョブカフェって知ってますか?ジョブカフェってこんなところなんです。
ジョブカフェは都道府県が設置する若者の就職支援をワンストップで行う施設です。ジョブカフェは通称で本当の名前は「若年者のためのワンストップサービスセンター」といいます。その名のとおり若者が自分に合った仕事を見つけるためのいろいろなサービスを1か所で、もちろんすべて無料で受けられる場所です。現在46の都道府県が設置しています。ジョブカフェの多くは県庁所在地にありますが地域によってはサテライトという出張所を作ってサービスを行っているところもあります。ジョブカフェでは各地域の特色を活かして就職セミナーや職場体験、カウンセリングや職業相談、職業紹介などさまざまなサービスを行っています。また、保護者向けのセミナーも実施しています。
厚労省ホームページより抜粋
都道府県も若者の就労支援を積極的に行っています。利用しない手はありません。
各ジョブカフェには専門の相談員が常駐していて就職の相談にのり企業の求人票の紹介までやってくれます。
また「適性検査」もやってくれますので「自分が何に向いているか分からない」場合や離職理由のトップである「仕事が自分に合わなかった」というケースの回避も期待できます。
特に地方に在住している人は一度訪ねて見ると、その後の足掛かりになることも多いと思います。肩の力を抜いて気軽に行ってみることをお勧めします。
サポステに相談する
サポステとは略称で正式には「地域若者サポートステーション」と言います。
サポステは国の委託事業となっているものです。また抜粋します。
地域若者サポートステーション(愛称:「サポステ」)では、働くことに悩みを抱えている15歳~49歳までの方に対し、キャリアコンサルタントなどによる専門的な相談、コミュニケーション訓練などによるステップアップ、協力企業への就労体験などにより、就労に向けた支援を行っています。サポステは、厚生労働省が委託した全国の若者支援の実績やノウハウがあるNPO法人、株式会社などが実施しています。「身近に相談できる機関」として、全国の方が利用しやすいよう全ての都道府県に必ず設置しています(全国177箇所)。
厚労省ホームページより抜粋
サポステの支援対象者として厚労省のホームページにはこう記されています。
「働きたいけど、どうしたらよいのかわからない・・・」「働きたいけど、自信が持てず一歩を踏み出せない・・・」「働きたいけど、コミュニケーションが苦手で・・・不安」「働きたいけど、人間関係のつまずきで退職後、ブランクが長くなってしまった・・・」など、働くことに悩みを抱えている15歳~39歳までの若者の就労を支援しています。
対象者としては「ジョブカフェ」の利用者より就職が困難と思える人が対象になっているようです。詳しくは「サポステネット」で確認して下さい。
サポステも若者の就労支援として国が力を入れている事業のひとつです。行動するための選択肢として考えたみてはいかがでしょうか。
民間の就職エージェントを利用する
第2新卒やフリーターをはじめとする就職支援は民間企業の就職エージェントでも活発に行われています。
就職エージェントに登録することによりアドバイザーがあなたの希望をヒアリングし、あなたに合った会社を紹介してくれるというサービスです。
求職者の就職が決まってから成功報酬として就職先の企業から料金を受け取るというシステムにのためこちらサイドには一切費用は発生しません。
アドバイザーは「プロ」としてあなたの相談に乗り「カウンセリング」「面接対策」「書類添削」など色んなアドバイスも無料で行ってくれます。
うまく利用することで大きな効果を生む可能性があるのが就職支援エージェントです。今後の就職を考える際には是非検討したい選択肢のひとつです。
就職エージェントについては別途詳しい記事を書いています。参考にして下さい。
詳しい記事はコチラからどうぞ。
まとめ
今回は第2新卒をはじめとする若者の就職について見てきました。
就職するための方法はひとつではありません。今回紹介した方法は代表的なもので、かつ安心感の高いものでもあります。
1回や2回の失敗は誰にでもあることです。行動を起こし就職することで新たなキャリアが始まっていきます。
そしてそのキャリアを足掛かりにして次のステップにキャリアアップしていく。そんな主体的なキャリアをつかみ取るためにも是非行動を起こされることを願っています。
最後まで目を通してもらいありがとうございます。
また次回お会いできることを楽しみにしています。
コメント