「ねばならない」「べき」思考をやめる方法【行動を制限する思い込みを解消する考え方】

意識改革

こんにちは。

今回は私たちが行動しようとするときその行動を制限する「ねばならない」「べき」思考について考えていきます。

  • ねばならない = ○○しなければならない
  • べき     = ○○するべきだ

あなたは、こういった考え方に支配されたことはありませんか?

せっかくの行動を制限され中途半端に終わってしまった経験・・・誰だってあるのでは・・・。

そこで今回は、私たちを制限し行動にブレーキをかけてしまう厄介な考え方・・・「ねばならない」「べき」思考。

そんな「ねばならない」「べき」思考をやめ自由になる考え方をお伝えします。

今回の記事はこんな人のお役に立ちます。

・「ねばならない」「べき」思考にとらわれている人
・「ねばならない」「べき」思考を解消したい人
・行動に踏み切れない理由を知りたい人
・行動したい人
・周りとうまくやっていきたい人

こんな人の役に立つ記事になっています。

「ねばならない」「べき」思考とは

私たちの行動を縛り制限する「ねばならない」「べき」思考について見ていきます。

自分の日常生活と照らし合わせながら見ていって下さい。

ねばならない思考

まずは「ねばならない」思考について見ていきます。

「ねばならない」思考とは

  • 住宅ローンを払わなければならない
  • 出世をしなければならない
  • 期待に応えなければならない
  • 完璧でなければならない
  • 頑張らなければならない

こういった思考のことを言います。

「○○しなければならない」 = 英語の「must」に相当するものです。

「ねばならない」思考に捉われてしまうと、何かが達成されなかった場合その思いがストレスとなって自分に降りかかってくることになります。

仮に達成されたとしても、常に緊張を強いられ委縮してしまったり・・・。

とても活動的とはいえない日々を過ごすことになってしまいます。

例えばあなたが転職を考えだしたとしましょう。

そのときこんなことが頭をよぎるかもしれません。

  • 「住宅ローンを払わなければならないからな~、転職はとても無理だ
  • 「いい機会だ転職しよう、でも子供の教育費を考えなければならないしな~」

例えばあなたは明日クライアントに対しプレゼンの予定があります。

大きな取引でプレゼン次第で契約の可否が決まります。

そのときこんな思いが。

  • 「プレゼンを絶対成功させなければならない、案件の契約がかかってるんだ」
  • 「今後のキャリアのためだ、どうしてもプレゼンをうまくやらなければならない」

こういったとき「ねばならない」思考に支配されがちになります。

そして「ねばならない思考」は知らず知らずのうちにあなたを縛りつけてしまいます。

そして・・・「踏み出せない」「うまくやれない」など、行動にブレーキをかけてしまうのです。

べき思考

次にべき思考を見ていきたいと思います。

べき思考も「ねばならない」思考と同じく私たちの行動や考え方を制限するものです。

例をあげます。

「べき」思考とは

  • 人には優しくするべきだ
  • 何が何でも学校には行くべきだ
  • 社員は会社の言う通りにするべきだ
  • 上司には意見をするべきではない
  • 余計なことをするべきではない

こういった思考のことですね。

「○○するべきだ」 = 英語の「should」に相当するものです。

「べき」思考に捉われると自分自身を「ある考え」で縛りつけます。

しかもそれは自分をがんじがらめにするばかりではありません。

自分の考えを他人に押し付けてしまうようなことも起こってしまいます。

対人関係がうまくいかないとか・・・。

な~んか生き難い・・・人生がうまく回らない・・・。

なんて思っている人は「べき」思考に縛られている可能性があります。

私たちは日々生活していく上で多くの「べき」思考に支配されているのです。

この「べき」思考も自分では中々気づけないものです。

例えば「ねばならない」思考の例と同じくあなたは転職を考えだしました。

すると「べき」思考で無意識のうちにこんな考え方に陥ります。

  • 「転職をしたいけど・・・今の会社で仕事人生を送っていくべきだ」
  • 「せっかく入社させてもらった会社だ・・・転職せずに頑張るべきだ」

明日には大切なプレゼンがひかえています。

そうすると・・・

  • 「会社のために何としてもプレゼンを成功させるべきだ」
  • 「売上に直結するプレゼンだ!失敗するべきではない」

どうですか?

こんな状況・・・思い当たりませんか?

こういう風に「べき」思考は、あなたに対して無言のプレッシャをーをかけてくるのです。

身体はガチガチに緊張してしまいます。

「思い込み」と「認知」

「ねばならない」思考や「べき」思考は、心理学でいうところの「思い込み」や「認知」の一種です。

ここで「思い込み」と「認知」ついて見ていきます。

「思い込み」って辞書を引くとこう書いてあります。

思い込み
① そうだとばかり信じきっていること
② それ以外にはないと固く心に決めること

三省堂 大辞林 第三版

私たちは無意識のうちに思い込みを抱え込んで生活を送っています。

だから思い込みは私たちの行動の前提になっていることが意外と多いんです。

この前提のことを心理学では「信念」と言っています。

「信念」は育ってきた環境や経験などで「ある考え方」に捉われたり偏ったりします。

そしてその「偏った信念」に一度捉われてしまうと、行動や考え方に対して偏った信念がブレーキをかけてしまうわけです。

心理学では、このような「偏った信念」を「非論理的な信念」と呼んでいます。

これこそが「思い込み」の正体なのです。

「認知」についてはこうです。

認知
心理学などで、人間などが外界にある対象を知覚した上で、それが何であるかを判断したり解釈したりする過程のこと。

ウィキペディア

認知とは簡単に言うと物事や現実の「受け取り方」や「見方」のことを表しています。

当然、受け取り方や見方は人それぞれ違います。

同じものを見ても同じ出来事を経験しても私たちはそれぞれ違った見方や感じ方をします。

それは「認知」という人それぞれが持っている・・・ある種の「フィルター」や「バイアス」が・・・

その人独特の受け取り方や見方を作り上げているからなのです。

その「認知」が「経験」や「ストレス」などである方向へ偏ってしまうこと・・・歪んでしまうこと・・・を

心理学では「認知の歪み」といっています。

「認知の歪み」は物事や現実を偏った状態で自分の中に取り込みます。

そして、落ち着かない居心地の悪い世界を作り上げてしまうのです。

その偏りは大きければ大きいほど全てをマイナスに受け取りがちになってしまいます。

このような偏り(歪み)が無意識のうちに思い込みとなり、知らず知らずのうちブレーキを踏ませる・・・。

そして行動や考え方を制限してしまう・・・。

「ねばならない」「べき」思考も「非論理的な信念」や「認知の歪み」といえるのです。

ここを修正していくのは簡単ではありません。

思い込みが強いケースでは第3者(カウンセラー)に頼る場合もあるほどです。

でも今回は、第3者に頼らない方法。

自分で「ねばならない」思考や「べき」思考に気づき解消していく方法を考えていきたいと思います。

思い込みについてはコチラにも詳しい記事を書いています。ご一読を!

「ねばならない」「べき」思考を改善する

それでは「ねばならない」「べき」思考はどうすれば解消できるのか見ていきたいと思います。

まず大切なのはリラックスするということです。

ガチガチに緊張していては解消できるものも解消できません。

ゆっくりとリラックスして、ひとつひとつクリアするイメージで進めていきましょう。

気づきが第一歩

まずは「ねばならない」「べき」思考に自分が捉われていることに気づくことが大切です。

どうやって気づいていくのか。

先にこう書きました。

認知の歪みは物事や現実を偏った状態で自分の中に取り込み落ち着かない居心地の悪い世界を作り上げてしまいます。その偏りは大きければ大きいほど全てをマイナスに受け取りがちになります。

認知に歪みに関わらず、人は思い込みが強くなると現実を偏った状態で自分に取り込んでしまいがちになります。

そうするとどうなるのか・・・?

ストレスで眠れなかったり人間関係がうまくいかなくなったり体調を崩したりと・・・。

何らかの変調がみられるようになります。

また会話で「絶対に○○」とか「○○しないとダメ」とか「全部○○だ」とか・・・。

良く使っていませんか?

そうした徴候がみられる場合は、まず自分が「ねばならない」「べき」思考に陥っていないかを振り返ってみて下さい。

何ごともまずは自分を振り返り気づくところから始まるのです。

自分への気づきが第一歩です。

それでは具体的な解消方法に取りかかりましょう。

最初は出来事に対する「事実」「考え」「行動」「感情」の整理をしていきます。

事実を書き出す

あなたはある出来事に対して「ねばならない」思考や「べき」思考に捉われています。気持ちが落ち込み悩みも大きく、よく眠れない上に人間関係もうまくいかず家族にもあたってしまう日が続いています。

こういった想定の下で話を進めていきます。

まず事実の書き出しです。

ある出来事が起こった場合にその出来事に対して「事実」を紙に書き出して下さい。

大切なことは、あなたの考えや気持ちは排除して事実を書くことです。

例えば、ある出来事が起こりあなたはその出来事に対して「○○しなければならない」「○○するべきだ」と思ってしまい落ち着くことができません。

しかしここでは・・・

その時のあなたが思った「○○しなければならない」「○○するべきだ」という考えは一切排除して発生した事実のみを書き出して下さい。

ゆっくりリラックスすれば思考も冷静さを取りもどし事実が事実としてしっかりと見えてくるものです。

深呼吸をしてゆったりとした気持ちで書き出していきましょう。

自分の考えを書き出す

今度は書き出した事実に対してあなたが考えたことを紙に書き出していって下さい。

これがまさに事実の書き出しで排除した「○○しなければならない」「○○するべきだ」という「ねばならない」思考「べき」と思考になります。

それを書き出します。

書き出すときは冷静に。

事実に対するあなたの考えなのでカリカリするかもしれません。

でも「ねばならない」「べき」思考を解消しているのです。

冷静にいきましょう。

行動や感情を書き出す

次にその時あなたがとった行動やその時の感情を書き出していって下さい。

事実の書き出しで書き出したことに対して「○○しなければならない」「○○するべきだ」と考えました。

そう考えたあなたがどういう行動をとったのか?

そしてどういう感情を持ったのか?

そこを書き出していって下さい。

一番つらい部分です。

気持ちも落ち着かないと思いますがもう一息です。

ゆっくりと書き出していって下さい。

ここまでで「事実」「考え」「行動」「感情」の整理が終わりました。

そして最後の仕上げになります。

新しい自分を見つける

ここまで見てきたあなたの「考え」「行動」「感情」・・・。

それに対して「新しい考え」や「他の行動」や「別の感情」がないかを考えてみて下さい。

見方としてはこうです。

  • 他の人ならどう考えるだろう
  • この行動が正しかったのか
  • なぜそう感じたのだろう

そんな見方で考えていって下さい。

そうすることで「新たな考え」「新たな行動」「新たな感情」が見えてくるはずです。

この新しく見えてきた考えや行動、感情に基づいて日々を過ごし出来事に対処するようにしていって下さい。

そして

  • 状況が良い方向に変化 ⇒ 「ねばならない」思考「べき」思考が解消
  • 状況は変化なし or 悪化 ⇒ 「新しい考え」「他の行動」「別の感情」を再検討

こういった検証を必ず行って下さい。

状況が好転したのなら「ねばならない」思考や「べき」思考は解消したということです。

変化しないか悪化したのなら「考え」「行動」「感情」に対する見方を再検討して下さい。

これを繰り返すことで新しい自分への気づきが生まれるはずです。

それは「ねばならない」思考や「べき」思考から解き放たれ、新しく自由な自分であると確信できでしょう。

意味づけ次第で過去は変えることができます!過去の捉え方についはコチラの記事でどうぞ!

カウンセリングを受けるのも方法のひとつ

「ねばならない・べき思考」を一人で解消していくのは難しい場合もあります。そんな時は、カウンセリングを受けるのも方法のひとつです。

特に、体調やメンタルのバランスが崩れているように感じたらカウンセラーの力を借りてみるのも良いと思います。

最近は、オンラインでカウンセリングを受けることができる環境が整ってきました。

カウンセリングというと「敷居が高い!」なんて思いがちですが、そんなことはありません。専門のカウンセラーが親身になって対応してくれます。

カウンセリングについてはコチラの記事に詳しく書いています】

「note」にも記事を書いています。良かったらぜひ!

最後に

今回は行動を制限する考え方である「ねばならない」「べき」思考を分析しました。

そしてそれを解消する方法を見てきました。

私たちは知らず知らずのうちに「ねばならない」「べき」思考に捉われ、決断や行動にブレーキをかけてしまっています。

未来への行動や重要な決断が偏った思い込みによって踏み出せないのでは、折角のチャンスもつかめません。

私たちは時には立ち止まって自分自身を振り返り検証することが必要です。

そうすることで新しい自分に気づき、また一歩前進することができるようになるのです。

変化の激しい今だからこそ意識して行っていきたいものです。

最後まで目を通してもらいありがとうございます。
また次回お会いできることを楽しみにしています。

コメント